kitiku32008-10-21

そんなわけでOf Montreal新譜も発売になりましたが、インディーポップ批評の大本営・Pitchforkにさっそく酷評レビューがあがってますね。

英語はそんなに読めないんでサラっと斜め読みしただけですが、「ファンはこんなの望んでいない」「キワモノになりすぎて世界観についていけない」「捻りすぎて、最大の旨味だったポップセンスが殺されている("from power-pop to psychedelic melodrama”って表現はよくわかる)」って論旨でしょうか。「Fiery FurnacesやGirl Talkみたいな、ツギハギで聴き通すのがシンドいポップセンスに変容した」みたいなことも書いてありますね。


たしかに全体の尺が長い上にやや中だるみなところもあるし、前作と比べても「思えば遠くへ来たもんだ」感の強いアルバムになってますが、彼らのいう「psychedelic melodrama」な世界観を前面に押し出してからのイロモノ感たっぷりなオブモンが大好きな僕としては、むしろこの作りこみすぎ感が強烈にたまらないです。
とはいえ、歌詞を聞き取れる英語圏の人たちからすればアルバム・オリエンテッドな作風からしてもウンザリさせられる内容なのかもしれないし、一概には言えません。

好みはともかく完成度は間違いなく高いので(Pitchforkはこういう作りこみすぎな作品を評価しない傾向にあると思う、NINの『Fragile』然り)、レビューに流されず購入してもぜんぜん損はしないはず。
近作から引き続きプリンスやアンドレ3000、それに今回はAnimal CollectiveDeerhoofにAriel Pinkなんかの影響がモロなので、ビートリーだった昔みたいなのを期待すると肩透かしを食らいまくりますが。個人的には年間ベストはもう決まったかな、という印象をずっと抱いています。明日、PolyvinylからCDシャツその他届くので、それからまた何か書こうかと。




関係ないけど、中古で安く買ったPyrolatorのソロ三作目がかわいく狂ってて最高です。こういうイージーリスニング風狂気テクノは大好物。
90年代の古臭いシンセ音が苦手でないなら、キモ可愛いジャケを部屋に飾るためだけにでも購入するべき。

Wunderland

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